
刺しゅう糸は、6本の細い糸が束になっています。
50〜60pくらいの長さに切って、2本を引き抜くように取ります。
2本の糸を一緒に針に通し、針の前後の糸の長さに差をつけます。
(1本の糸を二重にするのではありません)
長い方の端に結び玉を作ります。
結び玉は、針か指の先にぐるぐる糸を巻いて、糸だまを残します。
たてまつり
「たてまつり」は、表面に出る針目が小さいのが特徴です。

裏から針を刺し、上側布の端1oの所に針を出し、糸を抜きます。
これが@です。
@のすぐ上、下側布のAから針を入れ、4o離れたBに針を出します。

この繰り返しです。
上側布の裁ち端に、4o間隔に小さい針目が並びます。

裏面です。
長い針目が並びます。
最後に結び玉を作ります。

表面はこんな感じに仕上がります。
ブランケットステッチ
フチをかがる方法です。右利きの人は、右へ進む方がやりやすいと思います。
◆縫い始め

2枚の布を合わせて、その布の間から針を入れます。
布端から4oくらいの位置に針を出し、糸を抜きます。

@から出た糸を布の外に回します。
@より5oほど離れたAに針を刺し 2枚の布を突き抜けて、
針が糸の上 を通るように針を抜きます。

この繰り返しです。
布面に垂直に針を刺すと、裏側の針足が揃います。

2枚の布に平等に糸がかかるようにします。
◆角の縫い方と縫い止め方

角はこの様にかがるときれいです。

布のフチを一周したら、縫い始めの糸目に針を通します。

糸をしぼって針目を整え、布の間で玉を作って留めます。
◆途中の糸のつなぎ方
ブランケットステッチは糸を使うので、途中で糸が足りなくなります。
といって、最初から長くするとやりづらいので、糸のつなぎ方をマスターしてください。

@裏側布まで突き抜けるはずだった針を表側1枚で止めて、布の間に糸を残します。
あらたに針に糸を通し、裏側布の突き抜けるはずだった位置Aに針を刺します。糸を引いて数p残します。

@とAからの糸を固結びします。
このとき、@の手前で糸がたるまないように、また逆に引きすぎないように加減します。
@の直前糸Bに裏側から針をくぐすと、ステッチの1目が完了します。
結んだ糸を1pくらいに切って布の間に閉じこめ、何事もなかったように続けます。
半返し縫い
手縫いで布を縫い合わす方法として「並縫い」「半返し縫い」などがあります。

半返し縫いは、表から見ると並縫いと同じに見えますが、針目を半分戻りながら進むので、布がしっかり縫い合わさります。
右利きの人は右から左へ進みます。

絵本の背の縫い目になるので、布の裁ち端に糸が回るように半返し縫いをスタートしています。

裏側から@に針を出し、糸を抜きます。
ピッチを1pとして、5o戻ったAから針を入れ、Bから出します。
裏の針目は1.5pとなります。
これを繰り返します。

この様になります。

縫い止まりも、布端を巻いてから裏で結び玉をします。
普通の縫い合わせでは、端を巻く必要はありません。

裏側はこの様になります。